物語好きのブログ

映画や本の感想、自分の考えを書いています。 

世界最速のインディアン

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目指すのは世界最速。ただひたすらにスピードの可能性を追い続けた男の物語。

主人公のバートは年老いてもひたすらに夢を追いかけていた。自身の愛車「インディアン」をひたすらに改良し工夫を重ね、スピードを求めた。

「忘れるな。夢を追わない人間は野菜と同じだ」

「どんな野菜?」

「さあな キャベツだ そう キャベツだ」

 バートはスピードの本質を理解していた。無駄なものを削ぎ落とし、部品にも全て無駄がなかった。タイヤも無駄な部分を削ぐ。バイクを高速で走らせるとタイヤに遠心力がかかり、タイヤが膨らむ。するとフレームをこすってしまう。だからできる限りタイヤを大きくさせてはならない。バートは合理的な男だった。

バイクと人間。お互いがまったく別のモノだ。だが、追い求める夢は同じだった。

「世界最速」

このマシンでスピードに挑む時は、5分が一生に勝る。
一生よりも充実した5分間だ

 

夢を叶える為に、彼はニュージーランドからアメリカまで渡航する。お金も無く、体力も無い。道中何度も苦難に襲われるが、それでも彼は諦めることなく目的の地「ボンネビル・ソルトフラッツ」を目指した。多くの人に助けられ、見守られながら。

 

夢をひたすらに追う人間はただそれだけでかっこいい。応援したくもなるし、憧れる。年老いてもなお諦めない彼の姿勢は多くの人間に夢を与えた。夢を持った人間は人に夢を与える、それは最初は小さな波紋だ。だが、波紋が波紋を呼び、世界を大きく包み込む。そんな印象をこの映画で感じ取った。

 

いやーラストの最速を目指すシーンが素晴らしい。手に汗握り応援した!

爺ちゃんかっこよすぎるだろ!

 

実際にあった話を映画にしたらしい。

バート・マンロー  1000cc以下の流線型バイク世界記録保持者。1962年の63歳時に初挑戦し、時速288キロの世界記録を打ち立てる。67年に295.44キロのインディアン最速記録を出す。未だにこれは世界最速記録である。

いまだにこの記録が抜かれていないとか・・・凄すぎる