物語好きのブログ

映画や本の感想、自分の考えを書いています。 

運動靴と赤い金魚

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51830MHD0EL.jpg

 

自分の為に走るのではない。妹の為に走るのだ。

 

イランの貧しい家で暮らす少年アリは、妹ザーラの靴を修理してもらった帰りにその靴を失くしてしまう。新たに靴を買う金もない親に知れるのを恐れた彼は、失くしたことを親に告げぬようザーラに頼み、兄妹はアリの運動靴を2人で共有しなければならなくなった。朝はザーラが運動靴を履いて登校し、昼はアリがサンダルで学校の近くまで行き、下校途中のザーラと互いの靴を交換して学校へ行く毎日。そんなある日、ザーラは学校で自分の靴を履いた下級生を見つける。

 

アリが真っ直ぐな少年だというのが好感が持てる。泣きたいから泣き、笑いたいから笑う。下手に誤魔化さずに自分の非を認める。これはなかなか出来ることではない。

そんな妹も、兄の実直さを見て育ったからか、純粋そうに見える。兄の失敗も最初は非難するが、最終的にはニッコリと微笑むところが良かった。

 

ラストのマラソンのシーンの話。

兄が走りながら妹を思い返すシーンがとても良かった。見てて応援したくなる。

一位になってもぜんぜん喜ばない所も、印象的だった。三位が目的だったから仕方がないところだが。

 

最後の父親のシーンは、靴を買っていたのだろうか?

あのあとどうなったのかすごく気になる。