物語好きのブログ

映画や本の感想、自分の考えを書いています。 

物語について

虚構を想像する自由

少し前の話になるが首相官邸にドローンが落ちた。この事件を耳にしたとき最初に脳裏によぎったのは伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」だ。およそ七年前に刊行されたこの作品ではドローンを用いた犯罪がキーとなっている。真に迫った虚構は現実に肉薄する…

世界と言葉

しばらく悩んでいた。自分の「感想という名の世界」を言葉にしていいのかという問題に。一つ前の記事でも少し書いたが、作品の感想をそのまま言葉で表すことはできない。表現には限界があり、どう足掻いてもそれは分離され、独立する。その現状―――自分が感じ…

素直に作品を評価する

良いものを素直に、「良い」と断言するのは案外難しいことなのかもしれない。人が作品に接してその作品を評価するとき、人は作品を通じてその奥に潜む作者に目を向ける。たとえば「この作品は~~という人物が作ったから良い!」とか。 こういった作品評価を…

生きるとは、物語を書くこと

人は誰もが生きている上で物語を書いている。この「書く」という行為は決してペンで記述したりキーボードを打鍵するという意味ではない。それは「日々を積み重ねていくこと」。笑い、楽しみ、怒り、悔しさや悲しみに涙し、喜びに心震わせる。そんな小さな日…

物語について

過去に書かれた僕の映画や小説の感想を読んでみると、僕が「物語」に求めているものが何なのわかってきた。僕が「物語」に託そうとしていることが少しづつ浮かび上がってきたともいえる。 託そうとしているものは「潤い」だ。 つまるところ、僕は自分自身の…