物語好きのブログ

映画や本の感想、自分の考えを書いています。 

映画

僕が映画を観る理由は「夢」にある

僕が映画を観る理由は一つ。夢をそのまま味わえるからだ。 正直にいってしまえば楽しみたいだけならもっと他の趣味をしたほうがいい。笑いたいのなら他にも方法はある。泣きたいのも同様だ。それらは別に映画でなくとも経験できる。僕は意味も脈略もモラルも…

自然の美しさと川の流れ「リバー・ランズ・スルー・イット」 感想

雨が地を固めやがて岩になった。それは五億年も前のことだ。 だがその前から岩の下には―――神の言葉があった 自然と芸術。それらは互いに相互しあい、限りない神秘を形成する。描かれるのは「完成されたものの美」だ。どこまでも美しく、永遠に消えぬ安心を与…

この曲を本気で聞いた者は悪人になれない「善き人のためのソナタ」 感想

「この曲を本気で聞いた者は悪人になれない」このキャッチコピーが本作の全てを物語っている。 舞台は社会主義がまだ浸透していた旧東ドイツとなる。現代の日本とは異質かもしれない。しかし、そこに描かれていたのはどこの世界でも変わることのない人間の姿…

終わらない二月二日「恋はデジャ・ブ」 感想

「恋はデジャ・ブ」というタイトルだけ読むとただのラブコメものだと予想してしまいそうだ。しかし、本作はタイムループものでもある。超面白かった。 不可思議な現象によって同じ日を繰り返すことになった主人公フィルが、自分を見つめなおし自分を変えてい…

幻想的でどこか奇妙な世界観の映画「シザー・ハンズ」

この世界観はなかなかクセになる。 少し前に観た同監督の「ビッグ・フィッシュ」がとても良かったので、このシザーハンズもきっと素晴らしいに違いないと勝手に期待を膨らませつつ鑑賞した。 相変わらず期待に応えてくれる内容だったので満足。 あらすじ 丘…

ロボット同士の戦いが熱い映画「リアルスティール」

ロボットに感情移入しまくった。 本作はロボット同士の熱い戦いが見たい方には必見の映画だ。ロボット対ロボットの激しいボクシング。なかなかに異色ではあるのだがそれがもう熱い!かっこいい!まさに王道といっていいだろう。 そしてこの物語は家族の絆の…

高所恐怖症にはおすすめできない映画 「崖っぷちの男」

タイトル通り、崖っぷちの男の物語である。 この「崖っぷち」二重の意味がある。上の画像を見ていただければ分かると思うが「崖っぷち」である。 そしてこの男は脱獄犯でもある。 文字通りの崖っぷちの状況。この男はなぜこんなことをしでかしたのか? それ…

エンターテインメントとして素晴らしい映画 「グランド・イリュージョン」

スタイリッシュさを追求した映画。 あらすじ 4人のマジック集団「ザ・フォーホースメン」と名乗る集団が見せるマジックはありえないものだった。ラスベガスからパリの銀行を襲うことをやってのけたのだ。パリの銀行の紙幣は実際に消えており、FBIの捜査が…

感染の凄まじさがえげつない映画 「ワールド・ウォーZ」 

恐ろしいと思う。感染って。人類が滅亡する一番可能性のある要因だったりして。とりあえず一言。「最近のゾンビってアグレッシブだな」 あらすじ フィラデルフィアに住む元国連職員ジェリー・レインは、妻と長女レイチェルと次女コニーを学校に送るため自動…

今週見た映画二つとその感想

映画の感想が全く書けていなかったのでネタバレを控えつつ簡単に感想を書いていく。 とりあえず二つほど「トライアングル」「奇人たちの晩餐会」まずトライアングルから あらすじ 友人に誘われ海に遊びにいったジェス達だが、海で嵐に見舞われて遭難してしま…

きみがぼくを見つけた日

恋は時間を越える。 あらすじ 美術を専攻するクレアは図書館へ資料を探しにやって来た。その図書館で働くヘンリーを見つけたクレアは彼にとても親しげに話しかける。クレアにとってヘンリーは運命の人だった。しかしヘンリーはクレアに会った記憶がない。そ…

プレステージ

全てはマジックだ。 マジックは3つのパートで成り立っている 最初のパートは「ブレッジ」 何でもない物を見せる カードや鳥やあるいは人 何かを見せて本物かどうか 観客に確かめさせる タネも仕掛けもないと だがもちろんタネはある2番目は「ターン」 その…

フライト

どこまでいっても、人は最後まで人でありつづける。 あらすじ オーランドからアトランタへ向かっていた飛行機が、突然制御不能の事態に陥ってしまう。機長のウィップは、背面飛行を行い、その後胴体着陸した。 乗っていた六人が死んでしまうが、それ以外が助…

キャビン

久々にこういう系統の映画を見た気がする。 クローズドの世界で繰り広げられる殺戮劇。 ただしこの物語には黒幕の描写も多くされていて、凄惨な殺戮現場を安全地帯から見物する人たちも描かれている。そのギャップがまた人の恐怖心を駆り立てるのだろう。 最…

ニューシネマパラダイス

映画は素晴らしい、人生も同様に。 いろいろと書こうと思っていたが、ラストシーンが余りにも綺麗だったので、その感想を書こうと思う。 本編について少し触れていく。 トトとアルフレードの関係がとてもいい。 本来の父親は死んでいるトトにとっては、アル…

運動靴と赤い金魚

自分の為に走るのではない。妹の為に走るのだ。 イランの貧しい家で暮らす少年アリは、妹ザーラの靴を修理してもらった帰りにその靴を失くしてしまう。新たに靴を買う金もない親に知れるのを恐れた彼は、失くしたことを親に告げぬようザーラに頼み、兄妹はア…

世界最速のインディアン

目指すのは世界最速。ただひたすらにスピードの可能性を追い続けた男の物語。 主人公のバートは年老いてもひたすらに夢を追いかけていた。自身の愛車「インディアン」をひたすらに改良し工夫を重ね、スピードを求めた。 「忘れるな。夢を追わない人間は野菜…

ライフイズビューティフル

なんだこの映画は・・・ どういえばいいんだろう。 本編について触れていく。 前半はとても笑わせてもらった。主人公のグイドが、ユーモア溢れる突飛な行動をして、紆余曲折しつつもドーラと結婚をする。 グイドは余りにも陽気で、魅力溢れた人物だ。グイド…

リミット

壮絶とでもいえばいいのだろうか。 棺桶に閉じ込められた男が携帯電話とライターだけで一人孤軍奮闘する話。 本編について触れていく。 まず、この映画で人物が映されるのがポールだけという、ちょっと変わった映画だと感じた。 終始緊張感に満ちた場面とな…

ガタカ

全てが遺伝子の優劣によって決まる社会。出生時に遺伝子操作で優秀な遺伝子を子供に持たせることができる技術がある。 その中で、何の遺伝子操作もされずに生まれた主人公ヴィンセントは、自分の運命に抗うため、宇宙を目指す。 ヴィンセントは出生時から落…

明日にむかって撃て!

あらすじ キャシディとキッドは、銀行強盗を度々行う常習犯だった。 現金輸送列車を襲うことにした二人、無事に成功したかに思われたが、警察が本気を出す。警察は輸送列車の後ろに警察隊を用意していた。 そして二人以外の仲間が次々と撃たれていく。 本編…

陽のあたる教室

面白かった。 物語と共に流れる時間と音楽。 時代が変わっても、音楽は変わることなくそばにあり続ける。 本編について少し触れる。 主人公ホランドは音楽教師だ。 お金の為に仕方なくホランドは教鞭を執るが、熱心な生徒を見て、次第に生徒の為に音楽を教え…

メメント

本編について触れていく。 まず、よくできているなと感じた。 ストーリーそのものが遡行しているが、プロットがまとまっていてつまらないということがなかった。 登場人物が汚い人間ばかりだったのも、また愉快だった。 白黒のシーンが時折入ってくるが、僕…

セブン

本編について触れていく DVDをレンタルするときに、僕はなんとなく、この映画が、よくある仲の悪い刑事コンビが、事件を追うにつれて信頼を深めていき、最後に結託して犯人を捕まえるという、よくある筋書きの物語を連想していた――ー連想してしまった。 先入…

シャッターアイランド

見終えた後、どういった解釈をすればいいか迷った。 本編に触れていくが、人によって解釈が変わってくると思う。 1 全てが主人公の夢 この終わりとは思えない。個人的に夢落ちはあまり好まないから、そう考えるのかもしれないが、夢落ちだと、なんとなく釈…

スティング

騙し合い、イカサマ。やることは卑劣だが、悪党を痛めつけるためなら、それもありだろう。 流れる音楽と、この物語が実にあっていて僕は好みだ。 極論を言ってしまえば、ラストが痛快な物語はそれだけで面白い。 物語を楽しむということは、カタルシスを楽し…

ビッグ・フィッシュ

この映画を見て泣いた。 笑いもしたし、泣きもした。 人は過去の思い出話をするとき、どう伝えるだろう。 本当のことをありのままに伝える? 見栄を張るために嘘を並べ立てる? この映画は、思い出を本当も嘘も織り交ぜて伝える父と、それを毛嫌いする息子の…

最強のふたり

趣味も性格もまったく異なる二人が、お互いを受け入れていく。 頭以外が麻痺しているのは、見ていてつい同情してしまうと思う。 (僕なら気をつかってしまう) だが、黒人は対等の人間として自然に受け入れている。 それは介護という仕事から生じたものでは…

ミッション8ミニッツ

あらすじ シカゴで乗客が全員死亡する列車爆破事故が起こり、事件を解明すべく政府の極秘ミッションが始動。爆破犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、犯人を見つけ出すという任務遂行のため、軍のエリート、スティーヴンス(ジェイク・ギレンホール)が…